続く戦の直中 [気になったこと]
終戦記念日。
先の大戦終結から62年。
本日の民放に戦争特番が影も形もないのは、
既にネタが無くなったのか、視聴率が期待できないからか、
はたまた次なる仮想敵国に無駄な配慮をしてのことなのか…。
ちなみに北方では戦いは終わっておらず、
三日後、18日には千島列島占守島にソ連軍上陸、
迎撃した日本軍の激しい抵抗により、ソ連軍は北海道侵攻の機を失った。
最果てに駐留していた彼らの戦いが無ければ、
今日の北方領土問題は、北海道そのものの領有を巡る問題となっていたはず。
…
毎年、この時期に思うのは、
本当にオレ達は敗戦から何かを学ぶことが出来たのだろうかということ。
戦争はイヤだ!と盲目的に叫ぶことを学んだとは言わない。
武力による戦争は国際外交の一部であって、
国家間は常時とぎれることのないあらゆる意味での戦争を行っている。
親しげににこやかにディナーを囲んでいても、
テーブルの下では激しく足を蹴り合ってる。
敗戦から学ぶべきことは、蹴り合いの極意と忍耐力、
そして万一殴り合いになったときには負けない機転だ。
腕力を磨けとは言わない。
がたいが違う相手に腕力で立ち向かうには限度がある。
先の大戦では筋力トレーニングと精神修行に明け暮れたが、結果は無惨だった。
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兵站と情報。
この二つで戦いの趨勢は決まる。
兵士の質や、兵器の性能なんてのは二の次。
日本核武装論議が再燃してるが、原則反対。
金ばかりかかって脅しにしか使えない兵器なんてナンセンス。
開発・運用・整備に莫大なコストをかける前に、
未だ無い統合情報機関を設立する方が先決だ。
データ・インフォメーションをインテリジェンスに錬成する、
数万人規模の内閣直属情報機関を日本に。
使い方次第で、核兵器以上の破壊力と外交圧力を得られる。
…
先の大戦を止められなかった理由のひとつは、
国際政治において老練な列強各国に比べて、日本が若く経験不足だったからだと思う。
しかし、現状を見るに、
敗戦から何も学ぶことなく、幼いまま年老いてきたようだ。
近い将来、アメリカと中国というビッグパワーに挟まれて、
日本は嵐の中を筏で漕ぎ出すような心境に陥るはずだ。
それまでに斜陽の国家なりの矜恃を持つことが出来るのだろうか。
…
日本の一部となった全ての名も無き砂礫に黙祷を捧ぐ。
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