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スカイ・クロラを観に行く途上 [どうでもいい話]

先日、我が家を訪れた友人Aがもたらした一言は、ちょっとしたサプライズだった。

「東映に『スカイ・クロラ』のポスター貼ってあったよ」

ここで言う“東映”とは、地元にいくつかある映画館のひとつを指す。

公開の直前まで、公式サイトの上映劇場一覧では我が県はひとつもなく、
このド田舎のド畜生め!無駄に人口比スクリーン数は多いくせに!
と悪態をつきつつ、東京まで出るしかないのかなぁとボンヤリ。

それがどうもギリギリになって“東映”で上映することになったらしい。

そう、久しぶりに映画館に赴くことになったタイトルは、

スカイ・クロラ The Sky Crawlers

奇匠・押井守が監督、8/2に公開された最新作だ。
あの押井守が“笑っていいとも”に出演してまで宣伝活動している、
珍しく一般向けにチューンしたという触れ込みの映画。

『イノセンス』の時はひどかった。
プロデューサーが“一般向け娯楽作品”的な発言を繰り返していたものの、
あの例によって映画館から出てくる人にインタビューする形式のCMでは、
「音楽が良かったです」「絵が…」だの内容に関する感想ゼロという有様。
「感動しました」とか「泣きました」とかそんな胡散臭いコメントもないのよ?
この手のCMって、ヤラセ無しで作ってるのか…と、変な感慨を抱いたわけで。

詳しくは省くけど、
『イノセンス』は攻殻機動隊の世界観に関する最低限の知識は要求される。
電脳というアプローチでネットワークと融けあった世界であることが把握できないと、
なんだかよくわからない未来世界で、
犬好きのおっさんと愉快ではない仲間達が、
よくわからない引用をブツブツつぶやく映画に見えるだろうよ。

いや、ホントにこの手のSFテクノロジーに興味のない人、
たとえば女性なんかは、登場人物が何をしているのか、
終始理解できないような気がする。
馬鹿にしているのではなく、素直に。

明らかにプロデューサーは嘘つき。

さてさて。

押井作品を劇場で観るのは『イノセンス』以来。
『立喰師列伝』は地元じゃ当然上映されないわけで。

勇んで映画館前に到着すると、
『スカイ・クロラ』のポスターに怪しげな張り紙が!

「スカイ・クロラの上映スクリーンを移動しました」

ガッデム!
実はこの“東映”には本館と別館がある。
本館には280席のスクリーン、別館には120・80席のスクリーン二つ。
一応予定では『スカイ・クロラ』は本館で上映することになっていて、
そんなに客が入るかなぁ?と懸念はしていたんだが…
見事に別館送りとないっていたわけで。

裏路地に入り少し歩くと別館がある。

ほとんど映画を観に行かないオレですら、
なんだかんだで地元のまともな映画館・シネコンは全て入ったことがある。
アニメも多いが、エンターテイメントな洋画の時も多い。
…邦画もごく希に。

しかし、この別館はアニメ映画を観に来た記憶しかない。

古くはエヴァ劇場版(もちろん、10年ほど前のアレ)から、
サクラ大戦劇場版など…いささかイメージが固定されている感触。
狭いビルからエヴァ行列が伸びているのを見て、
気圧された学生の頃を思い出す。

受付で大人一人と申告、
JCB割引で1600円也。

小さなスクリーンに客数は十数人。
ちょっと寂しい。

始まるまでの時間、観客の観察をするのが、
映画鑑賞の密かなおまけ的楽しみだと思う。
この人は何故この映画を観に来たのだろう?云々とか。

まず右前方にいる、中年域に達している男性。
ややグレーの天然パーマに銀縁メガネと、まさに鉄板。
これはビューティフル・ドリーマー世代か。

正面前方には大学生とおぼしき茶髪カップル。
単身男性しか存在しない劇場内では最も目に付く存在。
とはいえ、よく観察すれば二人とも髪の毛が痛んでいる。
この時期なら海帰りと解釈出来なくもないが、
二人の服装とあわせて勝手な推測をしてみれば、
オタク層という底辺には落ちたくない一心で、
とりあえず茶髪にしてみたパンピーくずれか?

そしてやはり20代前半から後半にかけての単身男性多し。
一人で歩いているのを見れば、単なる地味な青年でしかないけど、
こういう場に一人一人集うと、
まさに現代ヲタク像の平均値を眺めているかのよう。
スポーツ刈り率が高いのも特徴。
日々の手間がかからないのが何よりも利点で、
加えてお手軽に清潔感ポイントを若干稼げるのが良し。

実は最も奇妙だったのは、オレの後ろに座っていた単身女性。
そう、女の子が一人で観に来ていたのだ。
押井守を一人で観に来る…田舎には珍しいパターン。
なにぶん後ろに座っていたからよく観察はできなかった。

幕が上がり、ゲゲゲの鬼太郎やプリキュア5の劇場版予告が終わり、
くすんだ色の蒼穹に轟く爆音と共に『スカイ・クロラ』は始まった。

 →To Be Continued

……

P.S.
我ながらアホや。
映画の感想書こうとしたら前振りだけで力尽く。
まぁ無駄文が多いのも芸風なので勘弁してつかぁさい。
明日、続き。


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コメント 2

天山首相

押井氏は良く存じ上げておりますが、それは私の私人としての立場の上です。あくまで個人的に映画館に足を運ぶことはありますが、世間的には…。おそらくいいとも!に出てきても大半の人はポカーンでしょう。

小清水亜美笑っていいとも!公開レイプ事件の二の舞ですよ。

大変遺憾です。
by 天山首相 (2008-08-07 23:43) 

Tal-0.

おそらく恥をかくことを承知で出撃なされたのでしょう。
ある種の特攻隊ですな。覚悟の程は伝わります。

ただ、出ていい番組とそうでない番組はありますよね…

そういえば総選挙はいつ頃にされるつもりですか?
by Tal-0. (2008-08-08 21:06) 

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